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アンチエイジング情報TIPS

紫外線から皮膚を守る栄養素

2013.08.08

年中降り注いでいる紫外線は皮膚や眼など人体に影響を与えやすく、日焼け止めや衣類では十分防ぎきれません。今回は、紫外線の害を皮膚の内側から防ぐために有効な栄養素をご紹介します。

紫外線の種類と人への作用

地球に降り注ぐ紫外線(Ultra Violet)には主にUV-A、UV-B、UV-Cの3種類があり、そのうち地上に届く紫外線はUV-AとUV-Bであるといわれています。

それぞれ人体への作用は異なり、UV-Aは、地上に届きやすく窓ガラスを通し室内にまで届くといわれ、即時黒化、黒化増進を引き起こします。

一方、UV-Bは、紫外線によるサンバーン(紅斑)やサンタン(色素沈着)を引き起こすことが知られています。

どちらも皮膚のシワやシミ、光線過敏症、免疫機能低下の原因にもなるため、多量のUV-A、UV-B暴露から身を守る必要があります。

また、UV-AはUV-Bと異なりオゾン層、日焼け止め、衣類等でカットすることが難しいため皮膚の内側からの栄養素補給等でUV-A対策を図ることをおすすめします。

皮膚に嬉しい栄養素

リコペン

トマトに多く含まれるリコペンは皮膚中に存在しています。皮膚に紫外線照射をすると皮膚中のリコペン濃度が減少したという試験報告から、紫外線により発生する活性酸素の消去には、主にリコペンが活躍しているのではないかと考察されています (J NUTR 125,1995)。

ベータカロテン

リコペンと同じカロテノイド類のベータカロテンはニンジン、カボチャ等の色素として多く含まれ、紫外線によるサンバーン(紅斑)を防ぐと言われています。ドイツで行われた22〜55歳の36名を対象にした試験では、ベータカロテン(デュナリエラ藻由来)を1日に24mg(2,400μg)12週間摂取した群と対照群(大豆油摂取)と比較し、紅斑形成の程度が弱くなっていることを報告しました(J NUTR 133、2003)。

αリノレン酸

αリノレン酸はオメガ3系脂肪酸のひとつで、シソ油やエゴマ油に多く含まれ、新しい皮膚を生み出す真皮の主要栄養素として欠かせません。2001年に発表された論文でも、経口摂取したαリノレン酸の46.23%が筋肉や肝臓等ではなく皮膚中に蓄積されていると示されています (Lipids,vol36 2001)。

そのため、αリノレン酸は、真皮にまで届いて影響を及ぼすUV-Aから皮膚を守るために重要であると期待されています。

グルタチオン

シミや黒化は表皮に存在するメラノサイトにて紫外線の刺激により「メラニン」が形成されることが原因です。グルタチオンはその優れた抗酸化能力でメラニンを形成する際に必要な酵素であるチロシナーゼの活性を阻害し、シミ・黒化を抑えることが報告されています(興人ライフサイエンス(株)資料)。

コエンザイムQ10

皮膚中にもCoQ10は多く存在し、他臓器と同様に年齢を重ねるとともに右肩下がりで減少します。CoQ10を摂取することにより、皮膚のシワの深さが浅くなることも報告されています(BioFactors6 1999)。

サンスクリーン剤について

紫外線を防ぐ手段として、塗るサンスクリーン剤も有効で、肌への負担が穏やかなSPF値が低いもの(20〜30)がおすすめです。しかし、塗るサンスクリーン剤は通常2時間ほどで効果が切れてしまうため、こまめに塗り直すことが大切です。

【参考】環境省 保健・化学物質対策 紫外線環境保健マニュアル2008、東海大学総合科学技術研究所 絵とデータで読む太陽紫外線

2013.07ヘルシーパス提供

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