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アンチエイジングおよび自費診療

口腔内環境と健康2

2013.12.05

前回は口腔内の健康維持における唾液の重要性についてご紹介しました。今回は歯科の2大疾患と言われる虫歯と歯周病についての栄養学的アプローチをご紹介します。

虫歯(う蝕)、歯周病、歯肉炎とは…

虫歯は口腔内に存在する「う蝕原性菌」と呼ばれる菌(主にStreptococcus mutans)が繁殖し、菌が産生するプラーク(歯垢)によって歯が侵食され、穴が出来てしまうことを指します。エナメル質の下にある象牙質や歯髄まで進行すると激しい痛みを伴い、全身疾患に至る可能性も高く危険な状況になってしまいます。

虫歯を予防、又は初期の段階で食い止めるためには、歯周病菌の餌(ショ糖を中心とした糖)を口腔内に残さないことが重要です。歯周病菌はそれらを餌として繁殖し、乳酸等の酸を撒き散らして歯のエナメル質を溶かし内部へ侵入します。そのため、口腔内を清潔に保つことや歯周病菌に利用される糖の摂取を控えることが予防につながります。

一方、「糖アルコール」と呼ばれる甘味料は歯周病菌の餌にならないため菌が繁殖しにくいと考えられており、糖アルコールの一つであるキシリトールには菌の活動を抑える働きがあると言われています。

また、歯周病は歯肉や他の組織へ影響を及ぼす慢性細菌感染の総称で、歯肉のみに影響がある場合は歯肉炎と呼ばれます。歯肉炎の主な原因は細菌プラークの蓄積による慢性炎症であり、進行すると歯肉の腫れ、出血、歯周からの歯の解離、口臭などの症状が見られます。

虫歯と歯周病に対する栄養学的アプローチ例

ビタミンC、フラボノイド

歯周病患者は健常者より血中ビタミンC濃度が低く、ビタミンC 300mg/日を単体摂取、又はフラボノイド300mg/日と合わせて3週間経口摂取した所、両群共に歯肉炎が改善しました(複合の方がより改善)。ビタミンC(アスコルビン酸ナトリウム)を歯肉に直接塗布する方法が効果的だと言われていますが、サプリメント等に使用されているビタミンCを塗布すると口腔内が極端に酸性に傾きエナメル質を溶解してしまう可能性があるため注意が必要です。

カルシウム、ビタミンD

カルシウムが少なく、リンが多い餌を与えた犬は歯槽骨が減少し歯周病が誘発されたとの報告があります。ヒト試験では、血清25(OH)ビタミンD3濃度と歯肉炎、歯周病の有病率が反比例していると示されました。

また、カルシウム500mg/日とビタミンD 700IU/日を18か月摂取した高齢者(平均71.5歳)は、コントロール群と比較して歯の喪失率が低かったとの試験報告もあります。

葉酸

葉酸不足を誘引する経口避妊薬を服用する女性は歯肉炎の有病率が高いとの報告があり、血中葉酸濃度が低いと歯肉組織の炎症があるのではないかと推測されています。また、葉酸は歯周プラークが形成する内毒素と結合するため、プラークが誘発する炎症によって葉酸が減少してしまうとも考えられています。

マルチビタミン&マルチミネラル

短期間の二重盲検試験で、マルチビタミンとマルチミネラルが小児および成人の歯周の健康維持に役立つことが示されています。267名(平均11歳)に4週間、ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンA、ビタミンDを与えた試験では、ビタミンC単体とビタミンB群のみを与えた群に有意差のある改善は見られませんでしたが、これらを総合的に摂取した群は歯周の健康増進につながったと報告されています。また、歯肉の健康を表す指標を用いた成人対象の試験では、マルチビタミン、マルチミネラルのサプリメント摂取を開始した7日後には22%の被験者で改善による有意差が認められました。

コエンザイムQ10(CoQ10)

炎症のある歯肉組織は、同じ人から採取した健康な歯肉組織に比べ、CoQ10が不足(組織ごとの酵素反応で測定)していました。また、ある二重盲検試験では歯周病患者に50mg/日のCoQ10を3週間経口摂取させた所、腫れや歯周ポケットの深さ等の歯肉炎症状が改善したことが示されました。

ショ糖を控える

ショ糖は虫歯だけでなく歯肉炎の原因にもなります。初期の歯肉炎である学生に、ショ糖を100g又は225g/日摂取させた所、4日後には症状が明らかに悪化した一方、通常の食事から精製糖を抜いた学生の歯肉炎は改善されました。

食物アレルギーの原因となる食品を控える

アレルギー反応は炎症を誘発するため、食物等に由来するアレルギーは歯周病を悪化させる可能性があり、慢性歯周病を持つ乳アレルギーの疑われる32歳男性が乳の摂取を3週間控えた所、歯肉炎の症状が治まった例もあります。フィンランドでは48商品の歯磨き粉の半数以上に1~2種のアレルゲン物質が発見されたとの報告もあり、アレルゲンフリーの歯磨き粉を選ぶ重要性も高まっています。

【 参 考 】
医歯薬出版:唾液 歯と口腔の健康、日本フィンランドむし歯予防研究会HP、Gaby:Nutritional Medicine

(2013年9月ヘルシー・パス提供)

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