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アンチエイジングおよび自費診療

栄養素のポジティブなコホート研究2

2011.09.29

栄養素に関するポジティブなコホート研究の紹介の第2弾です。

亜鉛摂取が前立腺がんを予防する

50~76歳の男性、約3.5万人を対象にしたアメリカのコホート研究において、サプリメントとして、亜鉛を1日15mg 以上(10年間の平均)摂取していた群と、何も摂取していなかった群とを比較した結果、10年後に前立腺局所がんの発症する確率が、摂取群で大幅に減少していることが分かりました。

一方、食事からの亜鉛摂取だけでは前立腺がんとの関連はみられなかったため、サプリメントからの亜鉛摂取の有効性が示唆されました。

Zinc Intake From Supplements and Diet and Prostate Cancer (2009) : http://www.encognitive.com/

ビタミンD摂取とすい臓がんリスクの低下

40~75歳のアメリカ人男性約4.6万人と、38~65歳のアメリカ人女性約7.6万人を追跡調査した、約16年間に及ぶ2つのコホート研究において、ビタミンD摂取とすい臓がん発症リスクとの関係が調べられました。

この研究では、ビタミンD摂取が最も高かった群(600 IU 以上/日)は、最も少なかった群(150 IU 以下/日)に比べ、すい臓がんになるリスクが 41%低いことが分かりました。また、ビタミンD摂取とすい臓がんリスクは、女性よりも男性の方がより強い関係性を示しました。

Vitamin D Intake and the Risk for Pancreatic Cancer in Two Cohort Studies(2006): http://cebp.aacrjournals.org/

食物繊維摂取と女性の循環器疾患発症リスク低下

45~74歳の日本人男女 8.7万人を対象にした調査で、食物繊維の摂取量が多い女性は循環器疾患の発症リスクが低いことが示されました。この調査では、食物繊維の摂取量毎に5つの群に分けて循環器疾患(脳卒中、虚血性心疾患)の発症を6~9年に亘って観察し、食物繊維を最も多く摂取した女性群は、最も低い群に比べて循環器疾患の発症率が 35%低くなっていたことが分かりました。

また、食物繊維の種類では、水溶性食物繊維よりも不溶性食物繊維を多く摂取した方が、脳卒中発症危険度が低下することも分かりました。

一方、喫煙者の循環器疾患の発症リスクは、食物繊維摂取の有無にかかわらず高い値を示しました。

European Journal of Clinical Nutrition. (2011) : http://www.nature.com/

ビタミンE、Cの摂取でアルツハイマー病発症リスクの低下

1990~1999年にオランダで行われた「ロッテルダム・スタディ」と呼ばれる、住民に基盤をおいた高齢者における慢性疾患の発生率やリスクファクターの解析調査を目的とするコホート研究において、アルツハイマー病発症リスクと食事からのビタミンEとC摂取の関係性が示唆されました。認知症でない 55歳以上の男女 5,395人の追跡調査を行った結果、アルツハイマー病の発症率が、ビタミンEの高摂取群(15.5mg 以上/日)は、低摂取群(10.5mg 以下/日)に比べ43%低く、ビタミンCにおいては、高摂取群(133mg 以上/日)は、低摂取群(95mg 以下/日)に比べ34%低かったことが分かりました。

Dietary Intake of Antioxidants and Risk of Alzheimer disease (2002):http://jama.ama-assn.org/

血漿中葉酸濃度と高齢者認知能力の向上

オランダ・ロッテルダムで、1995~1996年に認知症でない1,033人(60~90歳)の血漿中葉酸濃度と認知能力テスト(計算、言語、記憶力テスト)を調査した結果、血漿中葉酸濃度の高い人ほど全般的認知能力および精神運動スピード(精神活動と行動を結びつける指標)が優れていたことが分かりました。

血漿中葉酸濃度が最も高い(17.3nmol/L以上)群は、最も低い群(8.1nmol/L以下)に比べ、全般的認知能力と、精神運動スピードスコアにおいて有意差が認められましたが、記憶力との関係性は認められませんでした。

Plasma folate concentration and cognitive performance: Rotterdam Scan Study (2007) : http://www.ajcn.org/

妊婦の血中ビタミンD濃度と胎児の骨形成

424人の妊婦の血中ビタミンD濃度(25nmol/L以下、25-50 nmol/L、50-70 nmol/L、70 nmol/L以上)と、胎児の大腿骨の長さ、大腿骨の骨幹端断面積(骨の一番太い端の部分)をそれぞれ高解像度の 3D 超音波を使って調査したところ、血中ビタミンD濃度(25-OHビタミンD)と形成大腿骨の長さに対する骨幹端断面積の間で有意差がみられました。血中ビタミンD濃度が低い妊婦の胎児は、19週目と 34週目で胎児の大腿骨の長さに対する骨幹端断面積の値が高く出ていることが分かりました。

この結果、妊婦の血中ビタミンD濃度が低いと、早くて19週目から胎児の骨成長に影響を与え、新生児くる病の原因になってしまう可能性が示唆されています。

Low Maternal Vitamin D Status and Fetal Bone Development: Cohort Study (2010) : http://onlinelibrary.wiley.com/

(2011年9月ヘルシー・パス提供)

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